アムステルダムを出て約3~40分ちょいで、デン・ハーグに到着します。
アメリカ最大の都市はニューヨークだけど実際のアメリカとしての首都機能はワシントンD.C.にあるように、オランダではアムステルダムではなくここデン・ハーグになります。
そんなことはさておき、衣服やPCなど持ち歩く必要のない荷物が入ったカバンを、コインロッカーに放り込み、デイ・パック一つの身軽さになってハーグ観光です。
到着した時は雨でした。
トラムやバスといった市内交通の一日フリー券の買える場所が分からず、まごまご。
アムステルダムでは車内で買えたのですが、ハーグでは駅の売り場に行かないと買えません。
マップを見て行きたい所の当たりをつけてトラムに乗り込み、降りてみると快晴。
騎士の広場と言ったかな。
国会議事堂前広場らしいです。
ハーグで行きたかったところの一つ目「監獄博物館」。
牢屋だけでなく、拷問器具とかヨーロッパ人の歴史上の負の部分を公開しているようで、興味津々。RPGゲームの中でしか、見たことないもんね。
しかし行って初めて知ったのですが、実は予約制。
ガイドブックには微妙な書き方しかしてないので、気がつきませんでしたよ。
というわけで断念して、次に向かいます。
次はマウリッツハイス美術館です。
オランダの画家と言えばレンブラントとフェルメール。僕のような「ギャラリーフェイク」だけで聞きかじった美術ニワカでも知る著名な画家ですが、ここの美術館にはあのフェルメールの「真珠の耳飾の少女」が常設展示されています。
そしてレンブラントの「テュルプ博士の解剖学講義」も。
やっぱこの二人の絵と隣の作家の作品と比べると、やっぱりちょっと違います。他の画家だと微妙にデッサンや陰の掛かり方がおかしかったりするのに気がつくのですが、この人達の作品は狂いがないし、ちょっとオーラが出てますもん。レンブラントが描いた誰かさんの肖像画には、近づいてよく見ると肌のニキビ跡とか毛穴までが丁寧に描かれてました。
隣の広場では多分、砂で作った彫刻が展示されていました。
これはフェルメールの「牛乳を注ぐ女」がモチーフだそうです。
似てねぇ。
次はトラムに乗っていける近くのリゾート地、Scheveningen(スヘフェニンゲン)に向かいます。
本当にリゾート地という感じです。
海は北海なので、ちょっと冷たいです。
舐めてみましたが、塩辛さは日本の海と同じ。
このリゾート地はヌーディストのビーチとして有名、なんてガイドブックに描いてあるものだから期待して行くわけですけれど、でもカメラを持ち込むとやばいかなと思ってカバンにしまって砂浜を歩くわけですが、砂浜にはヌーディストどころか水着のお姉さんすらいません。
夏の日本海、という感じ。
他にもカメラを構えている人もいたし、じゃいいかと思って撮影再開。
すると騎馬警官(二人とも女性)がこっちに気がついて近くにやってきました。
(やべぇ、怒られっかな)
「Hello!」すたすた・・・
というわけで怒られるわけでもなく、そのまま去っていきました。
でもその馬達がした糞が路上に転がっていて、危うく踏みつけそうになりましたよ。
このリゾート地、Scheveningen(スヘフェニンゲン)ですが、実際には「スケベ人間」と発音した方が通じるのだそうです。と言ってもトラムの自動音声の女性の発音を聞いた限りでは、そうは聞こえなかったけどな。
突然ですが、K10D+55-300mmのAF-Cの能力をチェック。
ちゃんとカモメにピントが合っているようです。
意外にいける、と思いました。
ピーカンだからかな。
ハーグ国際法廷として知られる、国連の国際司法裁判所「平和宮」です。
外から眺めるだけ。
せっかく市内交通の一日フリー券を買ったので、少し遠くまで乗り鉄してみるか、と3号線に乗ってみました。
オランダの干拓地とか田園風景が美しかったのですが、途中で「ひょっとして自分の買った一日フリー券だと、ここら先は別料金になるんじゃないか?」と思ったので慌てて引き返しました。しょっちゅう検札が来るし、見つかると高額な罰金が取られるらしいので。
さてそろそろ今日の宿泊地デルフトに行こう、とハーグ中央駅のコインロッカーにしまったカバンを取り出しそうとしました。引換券を機械に挿し込むと自分がしまった箱の扉ではない扉が開きました。
その瞬間、嫌な予感がしました。
カバンをしまう時に、操作を間違えて別の扉を閉めてしまったのでは?
もともと自分がしまった箱の扉を開くと、施錠もされてなくパカっと開きました。
そして中を見るともぬけの殻。入れたはずのカバンは消えていました。
やぱい。誰かに持ってかれてる・・・・。
ここが日本ならともかく、海外でこの手のミスをしたら、まぁまず間違いなくカバンが戻ってくることはないでしょう。
そのカバンの中にはパスポートや現金やクレジットカードこそいれていませんが、衣服もこのPCもその中です。
半分以上諦めてましたが、ひょっとしたら親切な人が届けてくれているかも、なんて日本人らしい甘い考えが湧いてきて、駅のセキュリティの人に尋ねてみました。必死に知ってる限りの英単語を並べて。
「俺は2番にいれたんだけど、でも開いたのが8番で、俺の荷物がないんだ!!」
「What? Sorry?(おまえの言ってる意味が分かんないぜ)」
ようやく意図が通じ、そんなこんなで総勢5人のセキュリティの人達が集まり、「あなたみたいに間違える人がまたににいるのよね」「何か大事なものは入ってる?」みたいな話になった後、方々に連絡を取り合ってくれた結果、
ありました。
しかも完全な状態で。
「おまえはラッキーな人間だ」
「もう間違えるなよ」
という祝福の言葉をいただき、関わってくれた方ひとりひとりと握手をし感謝を述べて、駅を辞しました。
I LOVE DEN HAAG!!
オランダ、治安良過ぎです。
皆さんもコインロッカーに荷物をしまったら、ちゃんと扉と券面のチェックをしましょう。僕はたまたま運が良かっただけです。本田選手が着てたらしいユニフォームと合わせ、今回2度目の幸運劇です。
今日の宿泊地、デルフトに到着。
Booking.comを見て、直感的になんか良さそうだと思って予約したホテル。
まずホテルが駅から遠く、しかも繁華街とは方向が反対の住宅街の中。
この住宅街がまた家並みが美しくて、気取った雑誌の写真に出てきそうな雰囲気です。
受付では、
「Can you speak German?」
と聞かれ、何でドイツ語なんだと思ったら、どうやらドイツ人が運営しているようです。しばらく座ってたらお爺さんが「飲むか?(多分、ドイツ語で)」と言ってビールを出してくれ、さらにもう少し待つと携帯電話を渡され、電話に出てくれ、と言われている様子。恐る恐るサムソン製の携帯電話に出ると、通話口の向こうは英語を話す人。彼に「あなたの部屋の番号は・・番だ。鍵は部屋の中にあるから、じゃ。」と言われ、どうやらこれがチェックインの手続きのようです。これは初めて出会ったスタイルだなぁ。
このホテル、内装がイカシてて、トイレもシャワールームも前衛的な装飾。
若い時分、週末の出来事をオモイダシマスね。
Bed & Breakfast Soul Innに部屋の写真とか出てますが、何となく分かってもらえますでしょうか。
こういう家族経営的なホテルは値段も安いしアットホームな人ばかりで自分は大好きです。今までいいと思ったホテルは、みんなこういったホテルだったなぁ。
このホテルは新しくて奇麗で、ベッドにほんのりとした香りがあって、朝食もまだ食べてないけどいいパンの香ばしい匂いが漂っていて、いろいろお勧めです。もしハーグかロッテルダムにお泊まりの予定があるなら、ちょうど中間にあるこのデルフトのホテルはいかがですか?
「近くにレストランはありませんか?」
「目の前だよ」
「Thx」
ってな感じで教えてもらい、目の前にある徒歩数秒のレストランに行きました。
行ってみるとレストランと言うよりは、総菜屋。
多分、移民の人が運営しているお店で、メニューも働いている人も南米風味でした。
お客さんはそうでもなかったけど、僕も相手もお互い英語はカタコトしかできないから、身振り手振りでいろいろコミュニケーションをして面白かったっす。
適当に注文し出来上がりを待つ間、カメラでみんなを撮ったり。写真、渡してあげたかったのですが、PCがないと言うので・・・。
たまにこういう非言語の出会いがあるんですが、とても楽しいです。
さてホテルに戻って夕食。
受け取ったビニール袋を手にした瞬間に重さにヤパイと感じましたが、やっぱりすごいボリュームでした。
「チキン」と漠然と注文したせいで、油で揚げた鶏がまるごと一匹入っていたりとか。
食べきれなかったです。
昼食はマクドナルドでした。
何気にマック大好きでして、普段でも新しい商品が出たら必ず試す方です。
明日はデルフト観光、そしてブリュッセルに行きます。