BI Developers Blog -ARMA Technology Inside-訳

BIS公式サイトのDevelopers BlogにあるARMA Technology Insideを翻訳してみました。
ArmA2でのマップの仕様は、ArmA1とも異なる(進化する)ように読めて、ちょっと困りました。
 
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ArmAでの内部技術
Written by Ond醇yej 遵ワpan醇Tl
Monday, 04 February 2008
原文 : ARMA Technology Inside
http://www.bistudio.com/developers-blog/arma-technology-inside_en.html
 このエントリーでは、コンピュータゲームの開発で得た新しいテクノロジーに関するいくつかの経験について、私はみなさんと共有していきたいと思います。願わくば、最大の効果が使用された新しい機能のために必要とされる作業に興味を持ち、そしてこの複雑さに対する理解を深めてもらえればと思います。
 
衛星画像の利用
 ArmA の開発中盤の頃、ビジュアル面での技術はほとんどOperation Flashpoint:Eliteで使用した技術を利用していました。その段階で、私達は他社のゲームのビジュアル性と比較し分析を行いました。すぐに私達は、すくつかのエリアにおいてArmAには重要な欠点があったことを認識しました。そして、地形のバラエティさとディテールにおいて、その欠点が顕著だと考えました。以前のシステムでは、もう限界が来ていました(その最大の限界は、サーフェイスのタイプが40m四方のグリッドとして定義されたことです) ので、巨大で多様性とディテールが豊かな、もっと大きくもっとフレキシブルに地形が使えるよう、私達は抜本的に作り直すことを決断したのです。システムは、一ヶ月あまりで設計し、実装することができました。システムはMegaTextureとして知られるものと良く似たものですが、それとは関係なく自分自身のものとして開発しました(事実、私達がこれを実装した時、MegaTextureの技術はまだ公表されていませんでしたから)。私は特別な何かを主張するつもりはありません、何かというのはCarmack氏(訳者注:「Doom」や「Quake」の開発者。MegaTextureはDoom3で使われたらしい)でえ、「技術は誰が見たって分かる」と言ってたわけですから。
 

 
 綺麗な窓のようにこれらの全てが見えることでしょう。しかしながら、リアリティはもっと複雑なものです。最初の繰り替えしにおいて、地形製作ツールはとても大雑把で動作の遅いものでした。小さなデータの時は、このツールはそれなりに動きましたが、製作過程において32GBものソースデータを要求するSahrani島では、とても遅いわ、落ちまくるわでした。
 
 更に悪いことに、現在の地形表現が作成された時、Sahrani島でのほとんどのデザインと編集作業は既に完了することが想定されていました。島の全体が架空のものとしてデザインされ、そして現実世界のデータとして使えるものが何ら存在しないのです。ステージとして新しい世界全体を建設することが可能ではありませんでした。結果として、Sahrani島ではこのテクノロジーを、以前できとことと同じように使用することができません。仲間のIvanは、Landscape Almost Realの回で、「ArmA2と一緒に変わるべきだ」と書いたように、ArmA2はこの地形に関するテクノロジーを活かすことになるでしょう。ただしその頃には、このテクノロジーはゲーム界全体のデザイン傾向でみても既に知られたものになっていることでしょうし、もっと良い結果を引き出しているかもしれません。
 
アニメーションのコントロール

 アニメーションシステムと一緒に、Operation Flashpoint:Eliteから受け継いだ第1世代のシステムを既に持っていました。ユニバーサル・シェーダーのソリューションをベースとして、アニメーションは”Animation Controllers”の意味によって意味づけされたものから分離されたように見えるでしょう。この方法によってアニメーションは、統合され、相互にレイヤー間をまたぎ、あるいは複数のアニメが、航空機の車輪のような部類ですが、これがひとつの”state change”としての描写を使えるようになります。その結果、完全な一連の動作として可動するよう、アーティストがターゲットとする機能は何で、彼らが期待すすべきものが何かをはじめから知った上で、それを可能とするツールを作成し、アニメーションのテストを行いました。
 
 これはゲームが Goldの過程に進む数週間前のことです。アーチストが物理的な運動にすっかり興味が行っている間、彼らのリアクションを観察しながら、こう説明しました。「見てくれ、この全ての車輪とガジェットの動きを。これから全てのビークルモデルがこんな動きができるように今から作り直そうぜ」こういった特別な好機が来た日のために、このような習熟の時間を予定にいれておくべきでしょう。
 
テクノロジーは、熟成を必要とする
 最初の段階から長い時間がかかるのが、テクノロジーの実装というものです。それがうまく使えるようにするには、私達は次のものを必要だと思っています。
1.使用可能なテクノロジーを持っていること
2.それらのためのコンテンツの作成を可能とするツールを持っていること
3.それが使えるように要員に教育してあること
4.経験のある要員がいて、かつその利点/弱点を熟知していること。
 
 結果として、テクノロジーが使われるようになる前には、通常の場合、少なくともひとつのサイクル(世代)を経ることになります。
 
パターンは分かっているのか?
 何にも邪魔されず、私がここにつらつらと書いている間にも、自分達がやろうとしていることに立ちふさがろうとする何かが現れてくること事実です。通常は、テクノロジーが最初に生み出され、そして熟成の時を待ちます。同じことが、頂点シェーダーやピクセルシェーダーの時にも、またマルチコアCPUのアーキテクチャや(SSEのような)CPUへの命令セットの増強の際にもありました、いやあります。これらテクノロジーの第1から第4ステージのタイムラインの完全に読み取る練習を私は今後もしていくことでしょう。

「BI Developers Blog -ARMA Technology Inside-訳」への5件のフィードバック

  1. どもです。
    実はかなり楽しみにしております。この英訳^^
    これだけ観ているとBISの本気度はかなりなもんだなぁと、、、、んで、建物の処理なんかより植生技術の高度な自動化に力を入れるあたりが、広大な野戦シムからは離れないぜって事でしょうか?
    さてさて、建物のテクスチャーでお悩みですか?w
    http://b-design.blog.ocn.ne.jp/log/files/static_mat.zip
    BISのビルのマテリアルですが、スタティックなオブジェクトは(動的な物も出来るのかしら?)ユニットよりさらに多層的にマップを重ねていけるのでカラーマップと影、汚れ、スペキュラなどを分離することが出来(るようだ^^;)ます。
    マテリアルエディターで見てもらうと解りますが、このマテリアルでは、ノーマルマップとカラーマップは多分タイリング、その上にアルファ付の汚れマップ(銃創などの扱いと一緒で*_mcで行う模様)とアンビエントシャドウ(*_as)スペキュラー(*_sm)(<これは窓部分をテカらせている)を別なUVチャンネルで貼り付けています。ArmAのモデルはOFPと異なり複数のUVチャンネルをもてるので、カラーはタイリング、ノーマルマップは展開したUVといった使用が出来ます。これを使えば、カラーマップに影や汚れを描き込まずに別ファイルで出来るので汚れや影で建物のバリエーションを作ることも出来ると思います。逆に、汚れと影は一緒でカラーマップのみ差し替えと言うことも出来ると思います。ちゃんと試した訳ではないので、間違っているかもしれませんが、おおよそこんな感じで出来ると思いますです。お試しあれ(と言うか、技術の蓄積としてぜひ試して頂きたい^^;)

  2. >カラーはタイリング、ノーマルマップは展開したUV
    どうやるのか教えてください。

  3. >@@さま
     どもです。ほとんど「多分、こんなことが書いてあるんだろう」と推測しながら訳しているようなものなので、本気にしない程度に読んで頂けると(汗。
     まだ興味深い記事があったので、あと2回くらいあのシリーズは続きます。
     
     建物の件、技術情報ありがとうございます。
     またファイルも頂きました。ありがとうございます!
     あの建物、5種類もテクスチャを使っていたんですね。
     うーん。
     個人レベルでは商用作品には追いつけない時代になってしまったとつくづく痛感しました。
     このレベルに至らないと、もう駄目なんでしょうね。
     勢いで島作りを再開しましたけど、恥の上塗りをする位ならやっぱり辞めた方がいいだろうか、と自問自答中です。
     @@さん達の始めた栄光あるBOHに、私が更に泥を塗ってしまいそうで。

  4. どもです。
    >個人レベルでは商用作品には追いつけない時代になってしまったとつくづく痛感しました。
    そーですね。OFPに比べると格段に作業量は増えていますが、一般的な3Dモデルとしては増えているわけではないので、「出来ること」とのトレードオフと言った感じだと思っています。BISは他のゲーム屋さんに比べるとツールや情報も親切ですし。モデリングツールまで用意してくれる所はあんま無いのじゃないでしょうかw
    >恥の上塗りをする位ならやっぱり辞めた方がいいだろうか、と自問自答中です。
    あくまで趣味の世界だと思っているので、自分が面白いと思っているうちは続けていこうと私は思っております。ただ、上記のように全てを自分でこなすのは難しい作業が増えていることは確かですね^^;私はスクリプト系は苦手なので切り捨てました^^;そーいう意味で私の作るものにブレークスルーは無いですよw
    多層的なマップの作り方
    UVエディターで複数のUV作っておきます。(複数のUVチャンネルをインポートすることが出来ないようなのでO2で作るしかないようです)
    UVeditorメニュー>add UV set
    後は、マテリアルエディターのstage configのUV sourceで使用するUVチャンネルを指定していくのだと思いますが、試した訳ではありません^^;上記のBISのビルではそのような作りになっている模様です。

  5.  多層マッピングの方法まで書いて頂き、恐縮です。
     普段、メタセコでUVを指定していたので、O2PEのUVエディタをさっぱり知らないまま、今に至っています。O2PEでもUVを扱えるようになりたいと思います。
     そういえばメタセコもゲーム作りに向いているよと薦めていただいたのも@@さんでした。
     何から何までお世話していただき、本当にすみません。
     昨日まで作ってたあの病院モデルは、カラーマップでのことしか考えてない作りだったので今更あれですが、ノーマル・スペキュラー等の今時の技巧表現に興味がないわけではないので、比較的軽めのモデルで作って、どのくらい質感が上がるのかやってみようと思います。
     
     今、お作りになられているT-55の完成、楽しみにしております。
     古い車両だと決定的な資料に乏しいんじゃないかと想像しますが、その中で素晴らしい作品を生み出し続ける姿勢に頭が下がります。

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